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あなたにお勧めのカホン
カホンのサウンドは他のパーカッションに比べ、かなりメーカー、モデルによって違い(良し悪しでは無く個性ー特に上級モデル)があります。
好みのサウンド、音楽ジャンル、鳴らすシーン別に最適なカホンを選ぶことをお勧めします。
メーカー別特徴
Atempo-単板ボディー
単板による深く響く、音色のあるメローでウオームなベースを特徴とします。
スネアはダイナミックでアコースティックでも十分な音量があり、野外やPAを通さないステージにも向きます。
広葉樹単板ボディー、あり組接ぎの高剛性ボディーにより胴鳴り(サスティーン)が一般的な合板のカホンに比べると長いので、余韻を生かした演奏に向きます。
余韻があるのでリズムの不安定な初心者でもそれなりに上手く聞こえる利点も。カラオケでエコーをかけた状態をご想像下さい。
打面3層3.5mmで音量大。
パイン材モデル(パフォーマンスカホン)はサスティーン短めの合板カホン依りの音ですが、単板ならではパワーと響きがあります。
単板ボディーは入門用としては高価ですが、ボディーの音色のある響き(倍音)がありマイクを通さなくても十分なベース音が響くので、単音を鳴らすだけでも楽しく、初心者にもお勧めです。
NATIVO-合板ボディー
Atempoと比べると乾いた感じの、サスティーン(余韻)の短いパンチのあるメリハリの効いたクリアなドラムサウンドです。普通のカホンでは得られない、音の解像度がとても良いサウンドで、マイク乗りが良くステージなどPAを通す用途に向きます。
厚めの打面で、ロック系のパワフルなサウンドに合います。スネアは打面が厚いにも関わらず多弦スネア(6弦ーProモデル、8弦ーPro Plusモデル)で反応が良く音量もあります。
打面3層3.6mmで音量大。
ABueno-合板ボディー(Selectは単板です)
スネアは非常に反応が良く繊細で、きめの細かい軽やかなサウンドです。いわゆるフラメンコで求められるガジェータ(クッキーをサクッとかじった様な音の意)サウンドです。
ボディーにもカホン向け合板としては最高級グレードの、フィンランドバーチを使用し、ドンシャリではないニュアンスのある程よいボディーの響きを持ちます。
打面は繊細にリニアな反応をし、指一本一本の当て方、強弱でニュアンスを変えられます。カホンに繊細な表現力を求める、テクニシャンに応えるカホンです。
Andalusi Black、Maestre-Saetaモデル
打面は5層2.5mmという他にない、張りと繊細さを両立したパンデェイロなどの皮のヘッドを連想させるもので、繊細な表現が可能で、指先、関節、拳でカホンを意のままに操る、テクニシャン向けのカホンです。
ピアニッシモの表現が得意で、柔らかいタッチの方がこのカホンの音を引き出せるので、手が小さくパワーのない女性にも向きます。逆にカホンを強打する奏法(者)には向きません(スラップ除く)。
フラメンコ伴奏等、カホンの音が出しゃばりすぎない、伴奏用カホンを求める方に最適です。
Maestre-Quejio、Selectモデル
表層に硬木(銘木)の層を持つ5層3.7mm厚打面で音量、響き、アタック音が増しパーカション的な使い方にも向きます。強打する奏法(者)にも向きます。
Selectモデルはボディーにイエローポプラ単板を使用し、単板ならではのボディーの響きが加わります。
全モデルM.C.A. ®(前面スネア調整システム)装備し簡単に弦の調整が可能です。
Maestreモデル (Saeta, Quejio)はC.A.T.®(背面ベース音響調整システム)を装備し、ベースの響き(高低)を調整できる画期的なシステムを装備しています。
最高級素材を、最高の技術で職人が魂を込めて1台、1台手作りする究極のこだわりカホン。
まさにJoya de Cajon(カホンの宝石)と呼ばれるのが納得できる一品です。
3社の特徴を一言で表すと
Atempo
コクと深みのある、フルボディー赤ワインの味わい。
(パフォーマンスカホンなどパイン材モデルはスパークリングワインの様な、切れのある華やかなサウンド)
NATIVO
正確無比なターミネーター。
ABueno
フラメンコ伴奏で磨かれた、繊細な音楽的表現力を持つ大人のカホン。
あなたの感性にフィットするカホンをお選びください。どれも世界最高峰レベルのカホンです。 |
アテンポ・スネアのタイプ別特徴
アテンポは他にない特徴のあるスネアを装備しておりますので、下記をカホン選びの参考にして下さい。
ショルダースネア
ギターワイヤ―をカホンの天井から側面に各3本ずつ張ってあります。
低音が必要な時にスネアが鳴らないように配慮された配置になっています。
ベースのサスティーン(残響)が長く、ベースとスネアのメリハリがはっきりしており、一般的な音楽の伴奏に向くカホンです。
初心者から上級者まで広くお勧めできます。(特にミクストカホンは初心者でも鳴らしやすいカホンです。)
Wスネアー
スネアを天井から地面迄、Wの字状に張ってありどこを叩いてもスネア音が鳴ります。
指先の動きにセンシティブにスネアが反応します。一般的に売られているカホンと同じタイプです。
Wスネアモデルは湾曲打面により、スネアの接地性を高め、ベースのサスティーン(残響)が短く歯切れよく早いリズムに向くカホンです。
中、上級者向けです。(カホンシートWスネア、アングルカホンは初心者でも鳴らしやすいカホンです。)
スネア弦なし
ペルーの伝統的なカホンでスネアを装備しておりません。アテンポではアフロペルークラシックカホンという分類になります。
打面を接着しており(上部角は打撃音の為非接着)最もサスティーンの長い、弾む様な太鼓といったベース音です。
高音は和太鼓でふちを叩くと鳴る、カッという切れのある感じの高音が鳴ります。より民族音楽的な本来の太鼓という味わいがあります。
アフロペルー、クリオージャ、キューバンルンバ、伝統的なアフリカ系音楽などの演奏に向きます。
上級者向けです。(かなり手、指が出来上がっていないと高音が鳴らせません。)
ミクストカホンとスネアカホン、アフロペルークラシックカホンの音の違い
ミクストカホンは片面、弦付き(スネアカホンと同じ)片面弦無し(アフロペルークラシックカホンと同じ)打面を1台に装備し、一台で2台分の音色を楽しめるカホンです。
打面およびスネアは、上記2台のカホンと全く同じ構成ですが、サイドにサウンドホールを装備しており、上記2台とは若干の音の違いがあります。(ただし2台を並べて叩き比べればわかるというレベル。)
ミクストカホンは背面が打面となりますので、背面が共振します。共振というか叩いたとき押されるイメージ。そのため打感が柔らかめで、ベース音もややマイルドで広がるリッチな感じのベースとなります。
対してスネアカホン、アフロペルークラシックカホンは背板が10mm厚でがっちりとしているので、打面が打たれた時の圧を背板が変形して受け止めることなく、サウンドホールへ出します(背面に反射し打面に返ってくる)ので、打感が固めで、ベースサウンドはより塊り感のある(早い)サウンドです。
それぞれ良い悪いというものではなく、好みによります。
音に関しては柔らかくリッチなベースを好む場合はミクストカホン。リニアで締まった、かたまり感のあるベースを好む場合は、スネアカホン及びアフロペルークラシックカホンを選ばれれば満足度が高いでしょう。
1台でスネア音、アフロなベースと切れの縁打ち音の両方が楽しめるミクストカホンは、色々な音を出したいパーカショニストにもお勧めです。
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