粒も音量も大きめです
はっきり言ってアテンポのシェイカーは、〜5人までのアコースティックな編成でしっとりと邦楽を演奏するみたいなよくあるシチュエーションでは、どうしても浮いてしまうと思います。
粒の大きさ(粗さ)はシェイカーというよりレインスティックっぽくもあり、それらが大ぶりな木のボディと共鳴することで、野趣あふれるジャカジャカしたサウンドとなります。
そのため生音で聞かせるような環境で素直な響きのJポップなんかをやろうとした時には、「ちょっと違うシェイカーがいいかな…」と言われてしまうかもしれません。
しかしこのシェイカーは、音量が必要な場面やリズムに訛りのあるような曲、ある種のいなたさを演出したい時にはピッタリです。
洗練されてない粒立ちが欲しい時、これくらい強い個性を持ったジャカジャカがちょうどいい時があります。コンパクトな振りでも粒が立つシェイカーではないので手首と腕をしっかり使う必要がありますが、ボディ全体が響くような振りを維持できているととても気持ちがいい。
こういうキャラクターのシェイカーはなかなかないので、音色のバリエーションとして一個持っておくことをおすすめします。
それと、実物は写真よりずっとうっとりするようなデザインです。塗装ではない木本来の色や杢目は近くで見ると垂涎モノです。このシェイカーを初めて見る人に、見た目の美しさを褒められなかったことはほとんどありません。最悪演奏で使う機会に恵まれなくとも、インテリアの肥やしに十分なるでしょう。
まとめると、汎用性は高くないが一個持っておくと幅が広がる美しいシェイカーという印象です。
アルコイリス柄は売り切れてしまいましたがブロック柄も相当良いものです。ぜひ手に取って眺めてほしい一品だと思います。